防食工事とは、コンクリートの建造物を水や腐食する可能性がある物質から保護するための工事です。
一見硬くて頑丈そうなコンクリートですが、水や腐食物質には弱い一面があります。
劣化を早めさせないために、防食工事をおこなって対応します。
ではどんな工事なのかをこれから解説します。
なぜ防食工事が必要なのか
コンクリートでできた建物などの構造物は、耐用年数が長いです。
ですが、コンクリートは酸類の影響を受けると中和してしまい、
環境によっては表面が粉状に変化したりクラッキングが走ったりなど劣化します。
しかも吸水性に優れているため、防食工事をしないと劣化を早めてしまいかねません。
酷い場合は腐食によってコンクリートの内側まで深刻なダメージを受けてしまうなど、
かなり脆くなってしまう恐れもあります。
そのような状態を放っておくのは得策ではありませんので、
コンクリートを少しでも長持ちさせるための防食工事が必要です。
つまり防食工事は、コンクリートでできた構造物のメンテナンスの一部に含まれます。
さまざまな防食工事の工法によって施工されています。
コンクリートはさまざまな腐食物質の影響を受ける
たとえば水路や防波堤などは、水をはじめさまざまな腐食物質の影響を受けてしまいます。
まだ何も処理されていない川水や海水や汚泥は、ガス及び細菌類が含まれています。
コンクリートがこれらの影響を受けたら、腐食を進行させてしまいかねません。
腐食の進行を食い止めるためには、適切な防食工事が必要不可欠です。
どのような環境下にあるコンクリートなのか、それが防食工事をするうえでとても重要です。
水路や防波堤などは常に水とともにある環境下ですから、
その影響を最小限に抑制させないとコンクリートの腐食を放置することになります。
そうしないために耐食性のある材料を使って防食工事の施工をします。
新設や改修など、防食工事のタイミングやシチュエーションはさまざまです。
ただいずれにせよコンクリートを長持ちさせるためには欠かせませんので、コンクリートと深く関係している工事です。
施工によってコンクリートを腐食から守れます。
防食工事の工法例について
一言に防食工事といっても、さまざまな工法があります。
どんなコンクリートに防食工事を施工するのかで、最適な工法が違います。
たとえば防食工事の工法の1つに、塗布型ライニング工法があります。
塗布型ライニング工法は、腐食しやすい環境にあるコンクリートを保護する機能に特化した工法です。
水との関連性が深い下水処理施設やごみ処理施設などが主な対象です。
さまざまな腐食を促進させる物質をシャットアウトし、コンクリートが腐食してしまうのを防ぎます。
もしも防食工事をしなかったら、水や腐食物質の影響を受けてすぐに傷んでしまいかねません。
それでは使える年数が短くなってしまいますので、コスパがとても悪いです。
塗布型ライニング工法で防食工事をすれば、曲がったりクラッキングのリスクを低下させられます。
またコンクリートとの相性が良いため、しっかりと接着させられるのも塗布型ライニング工法の良さです。
しかも施工のための時間を短縮できる点も、塗布型ライニング工法が選ばれやすい理由です。
施工前と施工後では見違えるような状態になりますので、広く用いられている防食工事の工法です。
まとめ
コンクリートは、防食工事をしないと傷みやすい性質です。
水や腐食物質の影響を受けてしまい、劣化を早めてしまいかねません。
劣化させないために耐食性のある材料で防食工事を施工してコンクリートを守ります。
塗布型ライニング工法などの工法例があります。
防食工事はコンクリートのメンテナンスにおいて非常に重要です。