金属材料が腐食することを止める、腐食していく速度を遅くするための方法を防食といいます。
金属は、周りにある環境によって変化してしまいます。金属の腐食というのは金属の錆びにあたります。
金属が腐食してしまうことにより、本来持っている性能や機能を発揮できなくなる、劣化してしまうことによって事故につながる可能性もあります。
さまざまな防食方法について
防食は、金属が腐食するのを防ぐための方法です。
防食は、その置かれている環境によって、防食方法が違ってきます。
防食をする時には、防食を必要とする対象物が置かれる環境や腐食する可能性が高い場所によって、その適した防食方法が選ばれます。
防食の方法には、いくつかの種類があります。
防食方法として、腐食しないように金属や非金属などで覆う方法です。
その中でも、金属被覆と呼ばれる防食は、めっき、溶射、蒸着、クラッドです。これに対し、金属以外の非金属で被覆する非金属被覆では、フッ素やアクリル、塩化ゴムなどの塗料が使われます。
他にも、防食テープや防錆油、樹脂で被覆する方法があります。
防食の種類は、チタンやステンレスといった耐食材料を使ったり、電気防食、除湿や腐食抑制剤など環境的に処理する方法があります。
防食は、腐食、錆の発生を抑えることです。
錆の発生時には、水と酸素が必要になります。
この酸素と水に、鉄が結びつくと赤錆になります。
錆の発生を防止するためには、金属と水、酸素が接するのを遮断する必要があります。
防食テープを使う場合は、これらを遮断するための被膜となり赤錆を黒錆に変えることができます。
ガス管の素材は設置場所に適した素材が選ばれる
私たちの生活に欠かせないライフラインの多くは、土の中に埋設されています。
土の中は、水分が多く金属が腐食してしまう速度を速めてしまいます。
ガスも私たちの生活になくてはならないものです。
ガス管には、さまざまな素材が使用されています。
昭和50年代後半まで、多くのガス管は白ガス管が使われていました。
白ガス管というのは、鋼管の上に亜鉛メッキが施されているものです。
白ガス管は、土の中に埋設すると土の性質や水分状況にもよりますが時間の経過とともに亜鉛メッキが溶け腐食してしまいます。
このような状況を長い期間放置しておくとガス管の腐食が進みガス漏れにつながる可能性があります。
今でも、土の中に埋設されている部分にはポリエチレン管が使用されています。
もしくは、鋼管の表面をプラスティックで被覆されているガス管が使用されています。
このようなことから、ガス管が腐食することはなくなっています。
現在、ガス管の素材には、ポリエチレン管、被覆鋼管、フレキ管、白ガス管といった素材が使われています。
どのような素材のガス管を使うのかというのは、ガス管を設置する場所の環境などによって適している素材が選ばれます。
ガス管を設置する場所というのは、ガス管が外部に露出しているか、土の中に埋設されるか、屋内、屋外に設置されるガス管なのかなど、ガス管が設置される場所によってガス管の種類が選ばれます。
ガス管を設置する場所の中でも、土の中に埋設するガス管は腐食に強く、耐震性に優れているポリエチレン管が適しています。
そのため、土の中に埋設するガス管の多くがポリエチレン管の素材が選ばれ使われています。
ガス管には、さまざまな素材が選ばれています。
ガス管の素材は、その設置場所に適した素材を選ぶことで腐食することなく安全に使用することができます。
特に、土の中は金属素材が腐食する要素が多くあります。
そのため、腐食しにくい素材のガス管が選ばれています。
万が一、ガス管が腐食するとガス漏れなどにもつながります。
安全に暮らすためにも、ライフラインのひとつであるガス管の素材は環境に適した素材を選ぶことで安全な暮らしにつながるのではないでしょうか。