腐食環境で最適な防食方法は違いますがペーストは自由度の高いものでしょう
金属製品は周辺環境によって化学反応をおこし見た目や機能が損なわれてしまうことがあります。
これを腐食といいます。
身近なことでいう腐食とは金属のサビです。
このように金属製品の腐食を防ぐことや、腐食の原因となる周辺環境の物質との遮断を防食といいます。
金属は腐食することにより本来の機能、性能を発揮できなくなります。
したがって、防食は非常に大切な対策となります。
金属の腐食となる原因について
金属は周辺環境の中での化学反応によって腐食してしまいます。
腐食することは金属でのサビにあたります。
サビの原因は湿食と乾食という二つに分けられます。
この湿食は水分、湿気が原因となって始まる腐食。一方、乾食は高温の環境におかれた金属に起こる腐食です。
乾食は炭酸ガスといった反応性気体と接触することによって生じてしまう腐食です。
また、腐食したことによって金属にできるサビの色も違います。
湿食によってできたサビは赤サビ。乾食によってできたサビは黒サビとなります。
このように、金属が腐食する原因はさまざまで腐食したことによる変化も異なってきます。
周辺環境によって選ばれる防食対策について
金属は腐食してしまうことで、その性能が劣化してしまいます。
金属が劣化すると見た目が悪くなるだけではなく
金属製品が持つ本来の機能、性能を発揮できずに
最悪の場合事故に発展することもあるのではないでしょうか。
このようなことから、金属を使用する場所によっては防食することが重要です。
防食の方法としては、周辺環境などにより異なりますが4通りの方法があります。
被覆防食、電気防食、耐食材料の使用、環境制御です。
これらには、防食効果、費用、施工性、メンテナンス性など特徴があるため
防食したい場所によりそれぞれ適した防食方法を使用することになります。
被覆防食は、建物など建造物の耐久性を考えた時に欠かすことのできない防食方法です。
現在の多くの建造物は被膜による防食対策が主流となっています。
被覆防食は、金属が腐食してしまう原因である酸素や水分を遮断する方法です。
具体的には金属の腐食を防ぐための塗料を塗装する
テープやペーストによって金属の表面を覆う方法により防食対策を行っていきます。
塗装とライニングにはメリット、デメリットがあるため
使用場所などによって適切な方法を選ぶことが重要になるでしょう。
塗装による防食対策は対象物に対して塗布や補修が簡単に行えることです。
また、費用も安いことからコストダウンにつながります。
ただし、耐候性や耐久性の面においては劣ってしまうことがデメリットになるでしょう。
塗装による防食を行う時、塗装を行う素地の状態が重要になります。
塗装効果を長持ちさせるため、必要な場合は吹き付けや研磨といった加工が必要になる場合もあります。
被覆防食の種類と特徴について
テープやペーストによる被覆防食は
材料となる素材によって費用、施工の難易度、耐久性が違ってきます。
それぞれに特徴があり、施工場所によって適切なものを選ぶことで
より高い効果を得られるのではないでしょうか。
まず、テープによる防食対策はその形態から使用箇所が限られるといったデメリットがあります。
複雑な形状のものには不向きです。
ペーストによる防食対策はペーストという自由に変化できることから
複雑な面に対しても対応できるというメリットがあります。
また、1回の塗布により厚い膜ができることから耐久性に優れているというメリットも。
ただし、塗装時には特殊塗装機が必要となります。
エポキシ樹脂を使用しているペーストは対候性に難があることから
使用場所が限られてしまうというデメリットがあります。
金属製品が腐食することにより、さまざまな弊害が生じてしまいます。
これを防ぐためにも防食は非常に重要です。
腐食環境や素材、耐久性など総合的に考え適した防食法を用いることが
その効果を生かすためには重要となるでしょう。
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2022/04/08