地震によってブロック塀が倒壊するニュースを目にすることが増えたことで、外構に塀を設置すべきか悩む方も多いのではないでしょうか。
ブロック塀は適切に設置されれば、長期間にわたってメンテナンスフリーで使用可能です。
この記事では、外構工事で塀を設置することのメリットやリスク、さらに設置時のポイントについて紹介します。
住宅の外構にブロック塀を設置する目的
ブロック塀は一般住宅から学校やホテルなど、さまざまな施設で敷地の周囲を囲むために使用されています。
外構工事において塀を設置する主な目的は、隣接する家とのプライバシーを保護し、境界を明確にすることです。
ブロック塀を設置する3つのメリット
外構工事でブロック塀を設置するメリットは、以下の3つです。
- 1.プライバシーの保護
- 2.防犯性の向上
- 3.メンテナンスフリー
順に見ていきましょう。
1.プライバシーの保護
ブロック塀を設置するメリットの一つは、プライバシーの保護に役立つことです。住宅と道路との間に物理的な壁がなければ、日常生活が外から丸見えになる可能性があります。
たとえば干している洗濯物が通行人に見られたり、部屋の中を外から覗かれたりするリスクがあります。プライバシーの観点から、外からの視線を遮ぎることが可能なブロック塀の存在は大きなメリットといえるでしょう。
2.防犯性の向上
防犯性の向上が期待できることも、ブロック塀を設置するメリットの一つです。家の周囲を高いブロック塀で囲むことにより、不審者の侵入が難しくなります。
フェンスと異なりブロック塀は隙間がなく、登ることが困難です。泥棒が容易に侵入できないため、空き巣のリスクを軽減できるでしょう。
完璧な安全策とはいえませんが、ブロック塀は不審者に家への侵入を諦めさせる効果的な手段の一つといえます。
3.メンテナンスフリー
信頼できる業者によるブロック塀の施工は、長期間にわたる耐久性が見込めます。ブロック塀は災害や外部からの損傷がない限り、約30年は手入れせずに持続可能です。
エクステリアの管理に手間を感じる人にとって、ブロック塀は時間と労力の節約に役立つでしょう。ただし、完全に無用なわけではなく、経年による劣化には注意が必要です。
ブロック塀を設置する3つのデメリット
ブロック塀を設置するデメリットには、以下の3つが挙げられます。
- 1.死角ができる
- 2.風通しや日光を遮ってしまう
- 3.倒壊の危険がある
詳しく見ていきましょう。
1.死角ができる
ブロック塀は侵入者を防げる一方で、一旦侵入されると内部が外から見えにくくなる点がデメリットです。
塀が視線を遮るため、侵入者が塀の内側に隠れると外部からは状況を把握しにくく、異常に気付けない可能性があります。
2.風通しや日光を遮ってしまう
ブロック塀を設置することで、庭や室内への風の流れや日光が遮られることもデメリットの一つです。
特に日照不足は、庭の植物の生育に悪影響を及ぼすほか、湿度が高まり塀や家の外壁にカビが生じる原因にもなります。
3.倒壊の危険がある
時間の経過と共にブロック塀が劣化してひび割れることがあり、地震などの自然災害時には倒壊の危険性があります。ブロック塀は経年により二酸化炭素の作用で徐々に中性化し、劣化していきます。
適切な基準で施工されても、寿命は約30年とされており、定期的な点検と必要に応じたメンテナンスが必要です。
ブロック塀を設置する際の注意点
建築基準法では、設置する塀の高さは1.2m以下と規定しており、ブロック塀の上部にフェンスを追加する場合には合計で2.2m以内に抑える必要があります。
プライバシー保護の意識が高まるとフェンスの高さを過剰に設定しがちですが、敷地内が外部から一切見えなくなると周囲から疑念を抱かれる可能性もあるため、注意が必要です。
窓とフェンスとの間に距離を確保したり、窓の高さを調整したりすることで、適度なプライバシー保護を図りましょう。
まとめ
ブロック塀はさまざまな施設で外構として採用されています。外構工事でブロック塀を設置するメリットには、プライバシーの保護や防犯対策ができることなどが挙げられます。
メンテナンスフリーで長持ちすることもブロック塀の利点ですが、約30年が寿命となっているため、定期的に安全チェックを行いましょう。