鋼管工事を扱う会社であれば、防食作業は経験したことがあるものです。
ただ防食テープを巻けば問題が解決するのではなく巻き方や金属との相性もあります。
腐食テープの巻き方や鋼管の弱い箇所を知り尽くした、配管の専門業者に依頼することが大切です。
近年は環境への安全面も配慮が必要となるため、有害な物質をそのままパイプから出さないよう事前に防止することも、大切な役割なのです。
金属の鋼管には「防食テープ」が必要!その理由
地中や水中などに通した鋼管は、通常の鋼管よりも腐食しやすく、あらかじめ腐食テープを巻くなどといった対策を欠かすことが出来ません。
鋼管が劣化する理由はさまざまで、環境的な要因としては水分・酸素・塩などがその代表的なものとされています。
これらが鋼管に付着し蓄積すると、次第に鋼管の強度は弱まってしまうのです。
それを防ぐためには、防食テープでの補強が効果的と言われています。
防食テープはそれ自体が粘着性の高い性質を帯びているため、防食の効果があるものです。
製品によって構成する素材は異なる防食テープですが、プラスチック系の不織布を編み込んだものや、防食性の高い薬剤を塗り込んだものまで存在します。
このようなテープは、鋼管や配線の集まる場所をまとめる用途にも使用できるので大変便利です。加えてこれが水中や地下となると定期的な交換が難しくなります。
防食テープが鋼管の劣化を防げる理由とは
防食やサビといった現象は、なぜ発生するのでしょうか。
実はこれ、われわれの生活に欠かせない酸素のせいでもあるのです。
酸素は名前の通り、あらゆるものを酸化させる力があります。
金属が空気に触れる、これだけでサビは発生するのです。
つまり、金属面と酸素を付着させるような状況を作らないことが最も肝心なことです。
その用途として、防食テープで鋼管をしっかりと保護する必要があります。
より長期的なケアが求められる場合は、さらに工夫が必要です。
配管を通す通路には、あらかじめ防食効果を持つ下塗り剤を塗布しておくことが大切となります。
配管の角や曲がる箇所は補強が必要となるため、その部位にも充填剤を使用して埋め込む作業が必要となるのです。
防食テープで配管を守ることはもちろん、さらにそれを保護する層を巻き付けることでより安心な鋼管の施工を行えるようになるのです。
防食テープ自身も、年を重ねるごとに強化されています。複雑な用途に応じることもできるのです。
サビと電食を防ぐ防食テープの巻き方
実は防食テープはその「巻き方」によって強度をアップさせることもできるアイテムです。
防食テープのような自己癒着性が高いものは、時間が経過すればその配管自体が一体化してしまうほどです。
こうした性質があれば水分による劣化が心配される水中での配管補強や、土中に埋め込む際の配管にあらかじめ補強をしておけるでしょう。
しかも、この防食テープは自己融着テープとして2倍から3倍の長さにまで伸びる性質があります。
この性質を活用すれば、鋼管全体にテープを巻き付けることで防食作業の用途を満たせること間違いありません。
サビを防止するための用途に使用するなら、防食テープそのものをかなりキツめの力で巻くことが大切です。
こうすることで鋼管に隙間ができることなく、水分との接触を断つことができます。巻き方は「下から上に巻く」ことで統一しましょう。
上を巻き始めにしてしまうと、雨などが鋼管に入ったときにそのまま流れてしまう場合があります。
それを防ぐために「下から上」への巻き取りは大切です。
まとめ
近年の防食技術はハイレベルなものに成長しました。配管に粉状ポリエチレンを混在させたものが吸水用パイプとして利用されるなど、塩化ビニルやポリエチレンといった素材を使用した便利な鋼管や防食技術が生まれているのです。
これらは専門家が正しく用途を理解し、配管の劣化は専門業者に相談することが、非常に大切なこととなります。