金属製品は、使用している環境によって金属が周囲の環境に反応し
化学変化を起こすことがあります。
この化学反応によって金属が変化してしまうことがあります。
そうなると、金属そのものの見た目や機能が損なわれてしまうことにつながります。
これを、腐食と言います。
このように、金属が腐食することを防ぐことを防食といいます。
この防食方法には、いくつかの方法があります。
防食方法について
防食の方法には、いくつかの方法があります。
金属は、周辺環境にある物質と反応して腐食してしまうため
反応物質を遮断することで金属の防食効果を行うことを環境遮断と言います。
この環境遮断という防食方法は、塗装、塗覆装、メッキなど
さまざまな種類の金属の表面に対して特別な処理を行います。
この特別な処理を応用することで防食の効果を発揮させます。
他には、環境によって腐食を起こさない素材を選ぶことで
防食効果を得る方法です。
これは、設置環境の中に腐食させる要素があるとしても
そこで耐えることのできる合金素材を選ぶことで可能となります。
この素材を耐食合金と言います。
耐食合金は、ニッケル合金、銅合金、アルミニウム合金、チタン合金などがあります。
環境に適した耐食合金を選び利用することにより
しっかりとした防食効果を得ることができます。
また、環境の中にある反応物質による腐食を抑制させる薬剤となる
腐食抑制剤を活用させて防食効果を発揮する方法もあります。
生活の身近にある配管について
防食はさまざまな場所に活用されています。
例えば、私たちの生活のあらゆる場所に設置し、利用されている配管です。
配管は、水道、ガスなどさまざまな資源やエネルギー物質を
供給地から使用場所まで送るために利用されている管です。
配管は、インフラ、建築、工業などさまざまな用途、場所で幅広く利用されています。
生活の中で身近な場所として、大きく関わっているものでは
石油、天然ガスの輸送、上下水道、都市ガスなどではないでしょうか。
建築分野では、住宅、ビル、工場の給排水衛生、消火、都市ガス設備の配管。
工業分野では、化学プラント、ユーティリティ配管、機械の油空圧、薬液など
多くの場所、物を輸送するために配管が活用されています。
このようにさまざまな場所で、多種多様な種類のものを輸送するために
使用されている配管には防食加工が必須となるでしょう。
さまざまな場所で利用されている配管は長期間にわたり使用されるため
配管には経年劣化や化学反応に対する
防食をはじめとする対策をしっかりと検討し
その利用場所に適した素材を選び
防食効果を発揮して長く使用できるようにしたいものです。
防食方法について
生活の身近にあるガス管などには白鋼管が多く利用されています。
この白鋼管は長い年月使用すると、配管が設置される環境などによって
腐食や電食が原因となってサビが発生する可能性があります。
サビの対策には、サビが発生する前に配管に対して
防食処理や防錆処理をすることが重要となります。
そうすることによって配管寿命を延ばすことが可能です。
腐食や漏洩電流が原因となる電食を防ぐための簡単な方法では
防食テープを巻くこと、防食塗料の塗布です。
この方法は簡単な作業で、コストも安価で多くの用途に使用できる方法です。
防食テープは最も安価であり作業が簡単で多く使用されていますが
屋外などの美観が必要な場所には防食塗料の利用が良いでしょう。
防食塗料もさまざまな種類があるため
防食対策が必要な場所に合わせ最適な塗料を選ぶことにより
しっかりとした防食効果を発揮します。
私たちの生活には、多くの配管が利用されています。
配管は設置環境、配管を通る物質により化学反応を起こして
腐食、劣化してしまう可能性があります。
配管の劣化が早まらないようにしっかりと、その環境に適した素材を選ぶこと
防食対策を実施することにより、安全な生活が守られるのではないでしょうか。