早川技建

ガス管の防食対策などによりガスを安全安定に利用できるのではないでしょうか

 

ガスは私たちの生活にとって必要なライフラインのひとつです。

 

このガスはガス管を通って私たちの家まで送られてきます。
ガスは電気とことなり貯めることが可能です。

 

このことからガスはガスホルダーというタンクに
私たちが使わない夜間に貯めておいて必要になった場合に
各家庭に送り出されるという仕組みになっています。

 

ガスを貯めるための施設はLNG基地と呼ばれます。
このLNG基地と呼ばれる施設は海のそば、沿岸部に設置されています。

 

ガスは沿岸部に設置されている施設から
私たちの家庭や公共施設、企業など
消費者がガスを必要として利用する際に送り出されていきます。

 

ガス管について

ガスを送るためのガス管は
私たち人間の身体の中にある血管と似ていると言われています。

 

このガスを送るガス管は土の中に埋められ
ガスが必要とされる場所まで運ばれていきます。

 

このガスを送るためのガス管は
東京ガスのガス管だけでも全部合わせると
地球1周(4万キロメートル)より長い約6万キロメートルとされています。

 

このように非常に長いガス管ですが、その素材はさまざまです。

 

最近では、ポリエチレン管や被覆鋼管、白ガス管
フレキ管などの素材のガス管が利用されています。

 

ガス管に使用される素材は
設置場所の環境に最適な材料が選ばれ使用されています。

 

さまざまな環境に設置されているガス管は腐食の心配があります。

 

そのため、ガス管が腐食しないための防食には
万全の対策が行われているのです。

 

ガス管の素材と環境について

私たちのライフラインである
ガスを送るためのガス管が何らかが原因となり
腐食などで破損してしまったら大変なこととなります。

 

ガス管の破損はガスを安定的に供給できなくなるだけではなく
ガス漏れなどの事故につながる可能性もあります。

 

このようなことから、土に埋められているガス管は防食効果の高い素材
地震に強いガス管への取り替えを推進しています。

 

最新のガス管は防食効果の高いポリエチレン管や
鉄管の表面をプラスチックで被覆した管となっています。

 

しかし、昭和50年代後半までは白ガス管という
鉄管の上に亜鉛メッキを施した素材のため
経年により腐食につながるとされています。

 

ガス管を設置してから20から30年ほどの経年数となる家庭では
ガス管には白管や被覆鋼管の素材が使用されていることが多いようです。

 

鋼管は本来50年以上耐えられるように作られています。
また、外部に露出している部分に関しては
電気的絶縁処理による防食対策が施されています。

 

しかし、土の中に埋められているガス管部分は
環境によって激しく腐食する可能性があるため注意が必要となります。

 

ガス管の腐食には自然腐食と大量の電流が流れたことによって
発生する電食によるものがあります。

 

このようなことから、地中に埋められているガス管は
周囲の状況や環境をしっかり把握していく必要があります。

 

また、近くに鉄道や線路など電気の影響を受ける可能性がある場合は
電気的絶縁対策によって防食効果を発揮することができるでしょう。

 

ガス管の腐食評価などについて

ガス会社では、消費者が安全安定にガスを利用することができるように
定期的にガス管の防食状態や
ガス機器に使用されている素材に関する腐食リスクなどの評価を行っています。

 

このガス管に関する評価方法は
塗覆装と合わせ電気防食が適用されています。

 

また、土の中に埋められているガス管の防食維持の管理と向上のため
実際にガス管が埋められている環境を再現した実験装置が構築されています。

 

この実験装置上で、ガス管が置かれているさまざまな条件のもと
防食状態の評価を行っています。

 

このようにガス管がおかれている環境や状況を再現し
ガス管の防食状態を確認していくことによって
私たちが毎日安全にガスを利用できることにもつながるのではないでしょうか。

 

ガスを送るためのガス管やそのための設備は
時代と技術の変化とともに素材など、さまざまな点が改善され変化しています。

 

最近では、防食効果の高い素材や
地震に強いガス管への交換などが積極的に実施されています。

 

このようなガス管などを積極的にアップデートすることによって
ガスを安定的に供給することが可能となり
私たちが安心し安全にガスを利用できる生活へとつながっているのではないでしょうか。