防食、腐食という言葉を聞くことはあるでしょうか。
防食というのは、金属が腐食してしまうことを防ぐこと、腐食してしまう原因となる環境に存在する物質と金属の表面を遮断することです。
金属が腐食するのを防ぐための防食ですが、金属の種類や金属が置かれる環境によって、さまざまな方法があります。
金属が腐食してしまうメカニズム
金属が腐食してしまうのは、金属が置かれている環境にある物質と反応することで引き起こされる現象です。
身近な金属の鉄が、腐食する例でいうとサビも腐食にあたります。
鉄などの金属、鋼材が腐食すると見た目が悪くなるだけではなく、金属が本来持っている機能も損なわれてしまいます。
金属を腐食させないためには、腐食の原因などをしっかりと知ることが大切になるでしょう。
腐食というのは、金属が化学反応などによって見た目や機能が落ちてしまうことになります。
金属が腐食してしまうのは、金属が置かれている環境が大きく影響していると言われます。
金属の腐食は、金属表面が少しずつ劣化していきます。
この金属の腐食を防ぐことを、防食といいます。
防食は、金属を空気中に存在する腐食させてしまう物質と遮断させる方法です。
金属は、酸素や雨水、汚染物が金属の表面に付着することで被膜が破壊されてしまい腐食が進んでしまいます。
そのため、金属表面を保護することが金属の防食につながります。
金属は、さまざまな場所に使用されています。そのため、一部が腐食してしまうことで大きな事故や故障につながってしまうのです。
このようなことからも、金属を腐食させない防食が非常に大切になってきます。
さまざまな防食について
金属が腐食することを防ぐための防食ですが、防食にはいくつかの方法があります。
さまざまな防食方法がありますが、どの方法も金属と金属を腐食させてしまう環境中に存在する反応物質を遮断させていきます。
例えば、金属にめっきや塗装といった表面処理を行うことも防食方法のひとつです。
めっきや塗装などを行うことで、金属が空気中の物質と直接触れることを防ぎます。
いくつかある防食方法の中で、表面処理を行うめっきや塗装は犠牲防食と呼ばれます。
これは、腐食させたくない金属より、錆びやすい金属を活用して金属の表面処理を行う方法です。
トタンは、鉄に亜鉛メッキをすることで鉄部分を保護しています。
亜鉛は、鉄と比べると錆びやすい物質です。そのため、鉄より先に亜鉛部分が腐食することで鉄の腐食を防いでいます。
金属が置かれている環境や、防食が必要な金属の形状などによっては電気防食や被覆防食といった防食方法が選ばれます。
電気防食は、電流を流すことによって金属の腐食を防ぐというものです。
海水中や地中埋蔵物に対して行われる防食方法です。
被覆防食は、先のトタンのような塗装によって防食する方法も、そのひとつです。
塗装を活用する防食のメリットは、塗布や補修が比較的簡単に行え、費用が割安になるといった点です。
しかし、塗装による防食は耐候性や耐久性に劣ってしまうといったことがデメリットになります。
被覆防食には、塗装以外にも有機ライニングといって、金属にポリエチレンやウレタンエラストマーなど分厚い被膜を施す方法もあります。
このように、金属の防食方法には、さまざまな手段があります。
まとめ
金属が腐食してしまうと見た目が劣るだけではなく、本来の機能を果たさなくなります。
そのため、腐食を防ぐための防食が大切になってきます。
防食を施すことで、金属は腐食することなく本来の機能を果たすでしょう。
防食方法には、いくつかの種類があります。金属の役目、置かれている環境などによって適した防食方法を選ぶことで、長くその機能、見た目を維持することにつながるのではないでしょうか。