金属の腐食を止めることや、腐食するスピードを落とす方法を防食といいます。
金属の腐食は、分かりやすく言うとサビのことです。

金属が錆びることで、その製品の耐久性が低くなる、金属の寿命が短くなる、金属が使われている駆動部の動きが悪くなるなど、さまざまなデメリットとなる問題が発生します。

このような、不具合を防ぐために防錆や防食技術が大切になります。

環境、種類によって違う防食、防錆方法について

金属を腐食、錆びることから守る意味の防食や防錆は同じような意味合いを持っています。
防食、防錆は、鉄や銅、ステンレスなど、さまざまな金属をサビから守る手段です。

金属の種類によってサビの発生原因は違います。
防食、防錆方法は、金属の種類やそのおかれている環境によって、異なってきます。

金属に錆を発生させる原因となる空気や水などに、金属が触れないようにする方法です。
防食、防錆方法には、いくつかの種類があります。

電気を流すことによって、錆の発生を防ぐ方法。
金属をフィルムなどでコーティングする防食、防錆方法。メッキなどの塗装を施す方法などです。

これらは、金属が置かれている環境の中で、金属とその発生原因とを遮断することによって錆びさせない、錆びさせるスピードを遅くしていく方法です。

例えば、金属表面に塗装を施す防食、防錆方法は、その塗装に深い傷が入らない限り内側の金属が錆びることはないでしょう。
金属に錆が発生するのは高温によって加熱されることで錆びる乾式と呼ばれる錆び。水分によって錆びる湿食です。

金属が使用されている機械部分に発生する多くの錆びは、湿食によるものです。
金属が湿食してしまうのは、使われている金属の種類や構造上における問題などがあります。

錆びとなる腐食の発生状況によって、それぞれに適した防食方法が必要となります。

メンテナンスの可否によって選ばれる防食、防錆方法について

防食、防錆方法には、さまざまな方法があります。
金属の錆びとなる腐食は、材料の表面から発生することが多いです。

錆びさせないためには、空気、水など腐食の原因物質が触れないように表面を覆うことが効果的です。
この材料の表面を覆う方法は、材料によって、さまざまな方法があります。

この表面を覆う方法では、プラスチックやゴムなどの有機材料でコーティングする方法があります。
塗装技術を活用する防錆は、大きな面積の場合でも利用することができます。

また、この塗装をする際には専用の機材は必要ないことから、現場で作業することも可能です。
このような利点から、塗装による防食は多くの分野で活用されています。

また、防食、防錆方法として最も多い錆対策となっています。
防食、防錆として活用されているものにプラスチックやゴム材で行う方法もあります。

このプラスチックやゴム膜の防食、防錆は塗り替え作業が手軽にできることができない場所で使われます。

例えば、土の中や海中で使われる金属です。
このような土や海の中に設置する金属の修理や点検は、簡単なものではありません。

そのため、長期にわたり防食、防錆効果を維持できるものが必要となります。
例えば、水道管などにこのような方法が使われています。

このように、金属が置かれる環境によって適した防食、防錆の方法が選ばれています。

金属は、素材や置かれている環境などによって腐食し錆が発生します。
錆が発生することにより、金属は本来の性能を発揮することができなくなるでしょう。

また、最悪の場合、金属が劣化することで事故につながる可能性があります。
このようなことから金属を守り、長く安全に使い続けるために、防食、防錆が必要となります。

金属が置かれる環境、のちのメンテナンスなど将来的なことも含めて、防食、防錆方法を選ぶことが大切になるのではないでしょうか。