さまざまな物を腐食から防ぐための手段として、防食があります。腐食してしまう箇所は、その対象物が設置されている環境的な要因や原因によって、さまざまです。
そのため、防食の手段も環境や、どのようなものかということによって違ってきます。
防食をする時には、どのような環境にあるのかなど状況をしっかりと確認した上で、行うことが大切になります。
防食の意味について
腐食から守るための防食ですが、腐食というのは金属の場合は錆にあたります。
金属に錆が発生するのは、水と酸素が原因となります。
水、酸素、に鉄が結びつくことで赤錆の発生につながってしまいます。
防食の方法には、さまざまな方法があります。防食テープといって、腐食させたくない箇所の防食のために、防食テープを巻きつけます。
防食テープは、比較的簡単に作業できる防食方法のひとつとなります。
他にも、防食のために塗装する場合もあります。
また、地中など環境的な条件で防食テープや塗装では防食加工ができない場合には、電気を流すという方法もあります。
金属は、さまざまな部分に使用されています。
そのため、万が一腐食してしまうと耐久性が落ちる、部品が破損するなど、さまざまな事案の原因になってしまう可能性があります。
このようなことから、防食は非常に大切な作業のひとつです。
機械や部品が腐食により劣化、破損することが、作業員の安全を奪うことや、機械の故障につながり被害が拡大してしまう可能性もあるのではないでしょうか。
防食を管理するための資格について
私たちの生活に必要なものとして、下水道施設があります。
下水道施設には、コンクリート防食工事が施されています。
これを定期的に、専門技術者などが点検することで、安全な使用につながっています。
コンクリート防食技士という資格があります。
下水道施設のコンクリート防食工事では、防食工事の発注条件として専門の技術者の選出や届出、常駐による施工品質管理が義務付けられています。
このようなことから、下水道施設では、専門技術者の責務としてコンクリート防食の施工管理全般の実施と品質に対しての責任者が位置付けられています。
防食関連の資格では、コンクリート電気防食管理技術者といった資格があります。
コンクリート内にある鉄は、環境的な影響で錆びてしまう可能性があります。
そのため、電気を活用して防食電流を流すことで鉄筋などが錆びることを防止する方法がとられています。
このような、電気を活用した防食を行う際の責任者の資格としてコンクリート電気防食管理技術者があります。
防食というと、防食テープや防食のための塗装などだけかと思われがちです。
しかし、腐食を防ぐための防食の必要箇所に応じて、さまざまな手法が取られています。
これらの管理や施工をするための資格として、防食関連の資格がいくつかあります。
コンクリート内部の鉄が錆びしてしまうと、建物の劣化、破損などにつながることもあります。
また、下水道施設などが劣化、破損してしまうことで多くの人の生活に支障をきたすこととなるでしょう。
このような被害を防止するために、環境と対象物に適した防食方法があり、それらを管理する人と資格が存在するのではないでしょうか。
まとめ
さまざまなものが腐食することを防ぐために、防食加工があります。
防食の方法は、場所、環境、対象物によって違ってきます。
防食は適切に管理、施工する管理者が必要となり、そのための資格があります。対象物に適した方法で防食されることで、私たちの生活が安心と安全の上で成り立っているのではないでしょうか。