実際に塗り壁をDIYする時って様々な種類の塗り壁材がありますよね。
触りごこちの違いは分かっても、原料や機能性などの区別が正直つきません。そこで今回は、塗壁でも比較的メジャーな「土壁」「砂壁」「プラスター壁」「珪藻土壁」と漆喰の違いについてご紹介いたします。
お家の壁をDIYで塗り壁にしてみたいと思っている方。塗り壁材それぞれの違いを確認して、お気に入りの壁を作ってみてください。
塗り壁材の種類について
まずは、漆喰のほかにどんな種類の塗り壁材があるのでしょうか。塗り壁の種類を確認していきましょう。
・土壁
土壁はその名の通り、土を使って作られた壁のことです。塗壁・左官壁・京壁などと呼ばれています。
触りごこちがザラっとした「いかにも土」のようなものもあれば、ツルツルと綺麗に磨かれたものもあります。混ざっている土の成分や砂の混ぜ具合によって、いろいろな色・質感が表現できるのが特徴となっています。
材料がすべて自然からできているので、クロス貼りの壁のように化学接着剤を使っておらず環境や人に優しい壁です。
土という材料から、蓄熱作用・調湿作用・防火作用・防音作用にも優れています。
・砂壁
砂壁とは、色砂を糊で練って壁に上塗りさせたものです。土壁では使われないような、天然砂・砕石・金属粉・色ガラス粉・貝殻粉などが使用されます。
床の間など日本風和室で、壁を触るとザラザラしているお家、あれが砂壁です。
・プラスター壁
プラスター壁は鉱物質の粉末を水で練った石灰・石膏(プラスター)を用いたものです。漆喰壁そっくりなので西洋漆喰とも呼ばれ、硬くて白い輝きが特徴となっています。
屋内に使えるドロマイトプラスターはドロマイト(白雲石と呼ばれる鉱物)をか焼(加熱して熱分解させたりする熱処理)・水和・熟成させたもので、
漆喰よりも硬く、乾燥収縮が少なく、亀裂が生じにくくなっています。また、混煉りが容易で作業性に優れています。
・珪藻土壁
珪藻土とは、海や湖のプランクトンの死骸がたまって化石になった堆積物の1種で、断熱性能・耐火性に優れているので、昔から七輪として使われています。脱臭性能や吸放質性能もあり、湿気によるカビ・ダニを防いだり、部屋の湿度を調節して快適に保つ効果が期待できます。
珪藻土は、固まると表面がボロボロになってしまいます。それを防ぐために、塗り壁材として使うときは珪藻土に加えて、石灰・セメント・粘土・合成樹脂などの骨材を混ぜます。中性で施工がしやすいので自分でDIYも可能です。着色もしやすいので、デザインも部屋の雰囲気で合わせることができます。
漆喰壁の特徴
まずは、漆喰壁の特徴についておさらいしておきましょう。
漆喰の塗り壁材は、自然のちからで固まり、さらに化学物質など人のからだに有害なものを吸着・分解するので、漆喰が原因でシックハウス症候群になる可能性はありません。土壁の表面仕上げに使えば、吸放湿性能を発揮。湿度を調節して、窓・サッシの結露を防ぎます。
また、強アルカリ性ということもありカビ・ダニの発生を防ぎます。ただ、目や肌に触れるとトラブルが生じるので自分でDIYするなら注意が必要です。
漆喰壁の表面は、ツルツルしていて白色が基本。また1度塗りで完成ではなく、乾燥させてからもう1度塗るので施工期間が長くなります。塗りたての匂いが気になる人もいらっしゃるかもしれません。脱臭効果を発揮するようになるまで、少し時間がかかります。
それぞれの持ち味が分かっていると、漆喰の良さが際立ってくるのではないでしょうか。
「塗り壁材なら漆喰だ!」とは言いきれませんが、ほかの家庭にはない自分の家だけのオリジナルなアピールポイントがほしいなら、機能性バツグンな漆喰の壁を選んでみてはいかがでしょうか。