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金属部分の防食とは?腐食が起こる原因や防食の方法について

 

建物の外構部分や樋など金属部分は、経年などによって徐々に腐食が起こります。
この腐食を抑えるために重要な工事が防食工事です。
今回は、この防食工事とはどのようなものかについて解説し、まとめました。
この記事を読めば金属の腐食や防食の方法について知ることができるでしょう。

 

・金属の防食を知る前に!金属の腐食が発生する仕組み

外構をはじめ、様々な部分で使用される建物用の金属は、対策を行わない場合腐食が発生します。
鉄であれば、さびなどをイメージするとわかりやすいのではないでしょうか。
この腐食の仕組みは、シンプルです。
一言で言えば、元の物質に戻ろうとする動きが腐食なのです。

 

[ 鉄を例にとってみましょう。]
鉄はもともと鉄鉱石と呼ばれる鉱石から精錬されて鉄として使用されます。
この鉄鉱石は酸化鉄と呼ばれる物質であり、若干赤みを帯びているのが特徴です。
この鉄鉱石は、工場で精錬作業を経て酸化鉄から鉄の状態にされます。
その際に、エネルギーを与えて酸化した部分から酸素を失わせるのです。
しかし、この作業によって酸化鉄は、鉄製品への変化していきます。
鉄製品になった後は、エネルギーを帯びているものの不安定な状態にあるといわれています。
そのため、何かしらの要因によってエネルギーが奪われていくと、安定した元の酸化鉄に戻ろうという動きが生じます。

この動きが腐食です。腐食が進むと元の状態である赤みを帯びた酸化鉄に変化し、

これがさびといわれる状態を生み出すのです。そのため、腐食を防ぐには土、水、大気などの自然環境の中に

存在する酸素と結びつき元の酸化鉄に戻っていくこの過程に進ませないようにする必要があります。

これが防食といわれる作業なのです。

 

・金属の防食の種類はどのようなものがあるか

防食には大きく分けて被覆防食、耐食材料の使用、環境制御、電気防食の4通りの種類があります。

被覆防食法は、対象物を被膜で覆い、水や酸素などの腐食の原因から金属を守るための工法です。
ニッケル、銀、銅、鉛、クロムなどの金属をメッキしたり、耐海水性ステンレス鋼、チタン、モネル、

キュプロニッケルなどは、クラッド(2種類以上の異なる金属の貼り合わせ)、または金属巻きつけを施工したりします。

耐食材料の使用は、腐食が起こりうる部分を腐食に強い素材に置き換える防食方法です。
例えば、鉄の部分をチタンやステンレス、アルミといった金属に変えるといった方法が挙げられます。
また、腐食の要因になりやすいものに対して、それに強い素材を選択することもあります。
例えば、塩素系に対して優れた耐食性を示す高純度フェライトステンレス鋼(SUS444など)を用いるといった形です。

 

環境制御とは、環境(温度、湿度、炭酸ガス濃度など)を測定し、

その数値化されたデータをもとに腐食しにくい環境を作ることです。
例えば、庭木が生い茂って湿った部分であれば、

木を伐採して日当たりを良くして湿度を下げるといった方法もこれに当たります。

 

最後の電気防食については項目を分けて解説しましょう。

 

・電気を使った防食!電気防食について紹介!

電気防食とは文字通り電気を使った防食で主に3種類あります。

流電陽極方式は、被防食体に防食電流を流す方式です。
アルミニウム、亜鉛、マグネシウムのようなイオン化傾向の大きい金属をつなげることで

電気を発生させてエネルギーが失われて腐食することを防ぎます。
外部電源方式は、防食電流を直流電源装置から流して、エネルギーが失われる腐食を防ぎます。
選択排流方式は、電車が利用するレールなどから漏れた電流を選択排流器によって利用し腐食を防ぎます。

 

まとめ

金属の防食は、金属からエネルギーが失われて腐食するのを防ぐ工事です。
この工事を行うことによって、金属の寿命を延ばし、腐食から守ってくれるのです。

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2021/09/24

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