ー外構工事の費用の相場は?安く抑えるコツを5つご紹介ー
外構はその家の顔、外観を左右する重要な部分です。家を建てる、家を建てたから外構をきれいにしたいけど、一体いくらかかるのか見当もつかないという方も多いでしょう。
ここでは、外構工事費用の相場や要素について解説します。また、外構工事費用を安く抑えるコツも紹介します。
これから外構工事を考えている方はぜひ参考にしてください。
外構工事の費用を決定する要素
一般的に外構工事費用は建物建設費用の10%程度といわれています。これは、建物とエクステリアとのバランスがちょうど取れているという考えから来ているものです。
この10%という数字はあくまでも目安です。次の3つの要素によって外構工事費用が変わることを理解しておきましょう。
外構工事の面積で変わる
最も大きな要素は「外構面積(外構工事の面積)がどの程度の広さなのか」という点です。
外構面積とは「敷地面積から建物が建っている面積を引いた面積」のことです。この外構面積が広いほど費用は高くなります。
外構のタイプで変わる
どのようなタイプの外構にするかによって外構工事費用は大きく変わります。
外構のタイプは大きく分けて次の3つに分かれます。
①クローズド外構
クローズド外構とは「門、フェンス、ブロック塀、生垣などで、住宅の敷地を囲い、住宅と道路の境界線が明確にわかる外構」のことです。
プライバシーを守りやすく外からの侵入を制限でき、子供やペットが勝手に外に出るリスクは低くなります。
その反面、塀が死角となり飛び出した際のリスクは高まります。また、一旦不審者が侵入してしまうと周りから見つけられにくいというデメリットがあることを理解しておきましょう。
費用に関してはフェンスやブロック塀などが必要となるため、その分コストがかかります。
②オープン外構
オープン外構とは「住宅の敷地を塀やフェンスなどで囲わず、外部からオープンに見えるようにする外構」のことです。
塀やフェンスで囲まれていないため開放感があります。その反面、動物や人が侵入しやすい、プライバシーが守られにくいというデメリットがあります。
費用はクローズド外構に比べて安価です。
③セミクローズド外構
セミクローズド外構とは、「塀やフェンスで完全に周囲を囲むのではなく、必要な場所にのみ設置する外構」のことです。
オープン外構とクローズド外構の併用なので、プライバシーを守りながら開放感も維持できます。
以上3つのタイプの費用を比較すると、高い順にクローズド外構、セミクローズド外構、オープン外構となります。
外構工事の範囲で変わる
一概に外構工事といっても各家庭によって必要なもの、不要なものが異なります。
・塀、フェンス、囲い
・門周り
・玄関周り~玄関アプローチ
・ガレージ、カーポート
・庭、植栽
・テラス、ウッドデッキ
・ベランダ、バルコニー
工事する箇所を増やせばそれだけ費用がかさみます。もし少しでも安く押さえたいのであれば、どうしても必要な箇所だけに絞るとよいでしょう。
外構工事の箇所別費用の相場
外構工事のそれぞれの箇所でどの程度の費用がかかるのか、相場をご紹介します。
各箇所でのポイントも解説していますので、今後外構工事を考えている方はぜひ参考にしてください。
駐車場カーポート
【相場:40万~100万円】
・屋根がない駐車スペース(地面)のみの場合で20万円程度
・カーポートやガレージで50万円~100万円
(カーポートは柱と屋根のみ、ガレージは壁あり)
・積雪や台風の多い地域は強度も考慮
フェンス
【相場:30万~60万円】
・デザインとしてだけでなく目隠しや防犯対策のために設置・材質によって価格は大きく変わる(アルミ、樹脂、木材等)
塀・囲い
【相場:50万~100万円】
・フェンスよりも目隠し度合いが強く人気
・長さや面積で価格が決まる
・レンガやブロック、コンクリート流し込みなどこだわりのデザインにできる
玄関アプローチ
【相場:30万~60万】
・門から玄関までのアプローチ
・砂利、コンクリート、石材など好みの素材、デザインで道を設置・歩きやすさ、安全面も考慮が必要(毎日通るため)・スロープか階段かの選択も大切
門周り
【相場:15万~30万円】
・門扉、門塀、ポスト、表札など
・一般的にはこれらをまとめて工事
・最近は敷地の一番外ではなく庭の中(玄関前)に設置するパターンも多い
テラス・ウッドデッキ
【相場:40万~50万円】
・リビングと庭とのつながりの部分
・室内と屋外の両方のメリットを感じる空間
・床材はウッドデッキは割高、タイルは割安
・屋根は標準で10万円程度、グレードアップで30万円程度
ベランダ・バルコニー
【相場:20万~40万円】
・洗濯物干しやガーデニングなど多目的に使用
・リフォームの防水の塗り直しで20万円程度
・新規取付で40万円程度
庭・植栽
【相場:50万~100万円~以上】
・こだわり次第ではどんどん費用がかさむ箇所
・庭に芝を敷くだけで10万円程度
・テーマやコンセプト、家族の生活スタイルを考える
・今後のメンテナンスのしやすさも考慮
照明
【相場:10万~25万円】
・雰囲気づくりだけでなく安全や防犯のため
・タイマーで夜だけ点灯、暗くなると点灯、センサーで何かが通ると点灯など種類を選択できる
・電気代も考慮が必要
外構工事費用を安く抑えるコツ5つ
最後に外構工事費用を安く抑えるコツをご紹介します。
少しでも安く満足がいく外構にするために参考にしてください。
1.優先順位を決める
まずどの箇所が必要か優先順位を決めることが大切です。
外構工事は施工箇所が増えるほど費用が上がります。施工例やSNSなどを見ていると、どれもおしゃれで庭全体がデザインされていて憧れるでしょう。
外構工事費用を少しでも抑えるためには、本当に必要かをよく考えて計画を立てましょう。
2.外構専門業者に依頼する
外構は外構やエクステリア専門の業者に施工を依頼しましょう。
家を建築してもらったハウスメーカーに外構工事を依頼することが多く見受けられます。しかし、ハウスメーカーに依頼してもハウスメーカーが実際に工事するわけではなく、結局外構専門業者に依頼することがほとんどです。
その結果仲介料が発生し、割高になることが多いです。最初から外構専門業者に依頼することで費用を抑えられます。
3.見積もりを数社から取る
外構工事の見積もりは1社ではなく、複数の施工会社から取りましょう。
1社からのみ見積もりを取った場合は、その価格が順当と思ってしまいます。しかし、同じ施工内容で依頼しても業者によっては見積もり価格が異なることが一般的です。
もちろん見積もり価格の安いほうの業者でそのまま依頼しても構いません。しかし、他社の見積もりを見せて価格交渉することも可能です。
うまく交渉して外構工事費用を抑えていきましょう。
4.素材の価格を抑える
希望する工事箇所の仕様や素材、グレードを変更することで費用を抑えられます。
「どうしてもこの箇所は外せないけど費用がかかりすぎる」という場合でも、ほんの少し妥協することで憧れの外構を手に入れられるでしょう。
5.自分でDIYする
簡単で危険を伴わない箇所を自分で工事すれば費用を抑えられます。
最近はホームセンターやグリーンショップから100均まで、さまざまなエクステリアグッズが販売されています。庭に芝を敷いたり、花壇を作ったり、レンガなどを積み重ねたり簡単なことは自分でやってみましょう。
労力はかかるものの、かなりコストを抑えられます。自身や家族で庭造りを楽しむこともおすすめです。専門業者とDIYをうまく組み合わせて、コストを抑えながら理想の外構を手に入れましょう。
まとめ
外構工事の費用は、工事する箇所やタイプによって大きく変わります。
今回は、工事が必要な箇所を厳選したり素材やグレードを考慮したりと、費用を抑えるポイントも紹介しました。
外構工事専門の業者、複数から見積もりを取ることをおすすめします。見積もりをしっかり吟味して、少しでも費用を抑えながら満足のいく外構を手に入れましょう。
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2024/02/28